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御室派青年教師会行事報告

令和2年度 真言宗御室派青年教師会 研修会

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令和2年度真言宗御室派青年教師会研修会は、
新型コロナウィルス感染の収束が見通せない状況下にあることから、
通常の開催ではなく、オンラインにて『これからの「お寺」の話をしよう』の
テーマのもと、シンポジウム形式で開催されました。


■コーディネーター総評
和歌山 興山寺 福井 良應
初のオンライン研修会は、パネリストに気鋭の社会事業家三名、コーディネーターの私、そして聴講される青年教師の皆様が、インターネット空間上で一堂に会し、不思議と熱気を感じつつ無事に終えることができました。
パネリストの三名からは地域おこし、グリーフケア、青少年教育と、いずれも仏教の教えに基づき、寺院や僧侶と深い関わりをもった活動内容であることをご紹介いただきました。フロントランナー同士の掛け合いからは、気づきを与える多くのキーワードが出ました。なかでも、私が重要と感じたキーワードは「積極的関心」というものです。これは、ヒアリング調査やカウンセリングなど、他者の話を聴く態度についての専門用語でもあります。相手の話を善悪や好き嫌いの評価を入れずに、その話の背景について積極的な関心をもって聴くということ。じっくり耳を傾けて、大切だと思った事柄について「それはどういうことですか?」と一歩踏み込んでみることです。パネリストの三名もごく自然に実践されているため、オンライン上であっても急速に場が深まっていくことを感じました。
また、昨今のコロナ禍において、それぞれに苦心されながらも活動のありようを見直し、方策を練っておられる胸の内を率直に吐露してくださいました。先行き不透明でときに迷いを感じながらも、使命感をもって各テーマに向き合っておられるお三方とのパネルディスカッションは、社会活動の最前線から発せられた寺院・僧侶への激励のメッセージでもありました。
大師は「慈悲の行を修せずんば 何を以てか衆生を摂するや」と、衆生救済について言葉を残しておられます。社会不安がいっそう高まるなか、寺院・僧侶への期待も高まっていることをご実感いただけたと思います。いい話を聞いたということで終わらせず、これを機に外部組織と連携する社会活動に、青年教師の皆様が積極的に踏み込んでくださることを祈念いたします。

■受講者レポート
オンライン研修会を受けて
兵庫 寳珠寺 西蔭 岱孝     
 寺院消滅で話題になった二〇四〇年問題まで残り二〇年となり、〝これからのお寺〟を考える必要が強くなっております。
 我々僧侶がお寺でのイベントを考えるとどうしても写経会、法話会など、布教活動の一環でなければならないという思いに縛られてしまいます。しかし、本来お寺で何を感じるかは個人に任せることであり、こちらの伝えようという熱意が、結果的に間口を狭くしている可能性もあります。敷居を低く、門を広げるためには、あえて宗教色を薄めることが大切なのかもしれません。
 例えば本堂で百人一首大会をするとします。畳の本堂だからこそ雰囲気が出ます。歌人として僧侶が十二名出てきますが宗教色はありません。子供もお年寄りもただ百人一首に夢中になるだけです。しかしそれは世代を超えた大切な交流になります。お寺でなくてもいいけど、お寺でも出来ることに目を向けていくことの必要性を強く感じた研修会でした。
 何を始めるにもまず〝きっかけ〟が必要です。このオンライン研修会の雰囲気と、パネリストの皆様が非常に大きなきっかけを作って下さった様に思います。コロナウィルス禍でイベントの開催はまだまだ難しいですが、地域の方々との心の距離を縮め、全国のお寺に今まで以上にたくさんの笑顔が集まることをお祈りしております。

■受講者レポート
オンライン研修会に参加して
徳島 聖幢寺 原田 康純
 日々の檀務があり、御室派青年教師会の活動にはあまり参加できていませんでしたが、今回オンライン研修会のご案内を拝見し、末席に参加させて頂きました。
Zoom(ズーム)というアプリケーションプログラムを使って参加するのは初めてですが、一瞬で講義会場へ到着するフットワークの軽さ、講師先生を始め出席者全員のお顔が見える全体の見通しの良さに驚きました。またシンポジウムでは講師の方々のお話や、資料を見聞きしつつも講師・聴者共にチャット文章で相互に意見を交換し、これが自然に車座になって会話しているかの様なリラックスした雰囲気に感じました。
 講師先生3名の方々はそれぞれ社会的に活躍されている方で、座長である福井良應師の「寺院が地域社会の交流に取り組む」事を如何に考えるかというお題の下、現在の寺院の社会参画について具体的な形をご教示頂きました。私が普段自坊で活動している諸事について、仏教教団側からではなく、在家の講師先生側から見た視点で意味付けして頂き、地域におけるお寺の重要性を考え、新たに身が引き締まる思いをいたしました。
 末筆になりましたが、今回オンライン講習という全く新しい研修会形式をお作り頂いた青年教師会運営の方々のご労苦を思い、地方寺院の一徒弟に広く参加の機会を与えて頂きました事、甚だ深く感謝申し上げます。

■受講者レポート
オンライン研修会に参加して
香川 常光寺 大林 慈空
 ふだん、地理的時間的な制約で、青年会の活動に参加できておりませんでしたが、今回はオンラインでの講習会でしたので、自坊に居ながら普段の格好で参加できました。初の試みながら、運営のみなさんの入念な準備の下、環境の不具合によって進行が途絶えることなくスムーズに受講できたのは素晴らしかったです。コロナ禍限定の形ではなく、定期的にオンラインも利用していただければ、と思います。
 内容については、これからのお寺の在り方について、おてらおやつクラブの活動をされている興山寺の福井良應僧正が、3人の若い講師からお話を聞くパネルディスカッション形式でした。お寺と地域社会の関わりの創出、グリーフケア、てらこやネットワークの活動・・・さまざまな立場からお寺の活動の可能性・お坊さんができることについて、たくさんの知見を得ることができました。
 その中で「どのような僧侶と関わりたいか」という問いがあり、パネリストからは『オープンマインド』『お寺を社会の公器と考える人』『いいものはいい、わるいものはわるいと言う人』『真摯に死と向き合う人』『わからないことも正直に本音を言う人』『畑違いの人と関わることを楽しめる人』『アウトリーチを面白いと感じる人』などの意見が出ました。社会のニーズに応じて求められるお坊さん像は変化します。自分が関わりたいと思われる僧侶であるためには、身体と心を外に開放しないといけない、と切に感じました。